南アフリカW杯
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岡田監督“５度目決戦”バーレーンと決着

: 練習前、イレブンと記念撮影に収まる岡田監督（撮影・栗山尚久）

　ＷＢＣのサムライ魂は、岡田ジャパンが受け継ぐ。Ｗ杯アジア最終予選バーレーン戦（２８日、埼玉スタジアム）へ向け、日本代表は２４日から千葉県内で合宿をスタート。岡田武史監督（５２）は連覇を果たしたサムライジャパンに敬意を表し「我々も国民の期待に応えたい」と宣言した。ＭＦ中村俊輔（３０）は、成田空港での貨物機火災の余波で、練習終了後の午後８時すぎの帰国となった。

　ＷＢＣの興奮が、岡田監督に乗り移った。練習前の訓示の最後で、選手の心をつかんだ。「バーレーンとは２勝２敗だ。決着をつける試合になるぞ」。イチローが試合直前の円陣で「世界一をとるゾ！」と鼓舞したように、一言で選手の心をたぎらせた。練習メニューは軽い内容だったが、約１時間４０分、張り詰めた緊張感が漂った。

　バーレーンとは昨年３月から４度戦った。ＷＢＣで韓国と５度戦った日本代表と、自らの立場をダブらせた。「韓国と５回でしょ。『おれらも（バーレーンと）５回目だな』、と話していた」と岡田監督。厳しい顔で「最終予選は、ここからいろんなことが起きる。全体の流れからして、ここから勝っていきたい。ホームで勝つと分けでは大きく違う」とも言った。

　気持ちは大黒柱のＭＦ遠藤も同じだ。午後２時集合のはずが、４時間も早い午前１０時には宿舎に到着。サムライジャパンで鹿児島実の後輩杉内や、同郷の川崎の動きを見つめた。「チームが１つになればあんなに強くなれる。１つになって成し遂げないといけないものがある」。気づけば遠藤の部屋にチームメートがあふれていた。

　重要な試合を前に、同じジャパンから強烈なパワーを授かった。岡田監督は「原君、あっ、いや、原さんはすごい。こういう世相で、期待に応えて結果を出したんだ。サッカーと野球は違うし、大会そのものも違う。ただ、我々も期待に応えたい」と宣言。最高の前祝いを受け、岡田ジャパンもまたチーム一丸となりつつある。【井上真】

　［2009年3月25日8時54分　紙面から］