南アフリカW杯
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高田潤騎手が日本代表ＭＦ松井にエール

　サッカーＷ杯に熱視線を送るジョッキーがいる。決勝トーナメント出場がかかる日本－デンマーク戦を「絶対に見る」と話すのは高田潤騎手（２９）だ。大の親友である松井大輔（２９）が攻撃の主力として侍ブルーをけん引している。運命のデンマーク戦が行われる２５日も、調教開始の午前６時まで、午前３時３０分のキックオフから時間が許す限りＴＶに釘づけになる。

　初戦のカメルーン戦では、松井の右サイドからのクロスが本田の決勝点のアシストになった。

　「松井はスゲえ。カメルーン戦が終わったあと電話したよ。今、日本代表で１番うまいんちゃうの？　フランスに行ってフィジカルが強くなってる。こけへんし、ボールを取られへん。よく周りも見えてるね」

　友情は８年前にさかのぼる。松井が所属していた京都パープルサンガの試合観戦が契機だった。「当時は週イチで食事に行っていた」。松井のほかに京都から海外に勇躍したのが韓国主将の朴智星（２９）。オランダＰＳＶをへてマンチェスターＵの主力選手として活躍中で、アジア最高選手といっても過言ではない。

　「今、考えたら当時の京都はスゴい。松井や朴がおってんからね。ムチャ強かった」。０２年の天皇杯優勝はクラブ史に残る栄光だ。

　昨年末、フランスとイギリスから帰国した松井と朴の３人で久々に遊びに出かけた。「松井が朴に『ヒマだったら日本に来い。一緒に飲もう』と電話したら、ホンマに日本に来た。何でかわからんけど、オレがメシ代払ってたわ」。プレミアリーグで何億円かの収入があるはずの朴も高田に敬意を払ったのだろう。

　朴の韓国はひと足お先に決勝Ｔ進出を決めている。高田の今年の初詣は京都・八坂神社へ。松井大輔も一緒だった。高田－松井の“ホットライン”に八坂神社の御利益があると信じたい。高田が南アフリカで戦う親友たちから刺激をもらう。【中西典章】

　◆高田潤（たかだ・じゅん）　１９８０年（昭５５）１１月３日生まれ、大阪府出身。９９年に松田博資厩舎から騎手デビューし、現在はフリー。障害を中心に活躍し、０８年中山大障害ではキングジョイに騎乗してＪ・Ｇ１初制覇。０６年にはドリームパスポートとのコンビで皐月賞２着などがある。ＪＲＡ通算１４１８戦８５勝（うち障害４１勝）、重賞８勝（障害７勝）。

　［2010年6月24日16時42分］