第4回ブラジル大会
復活大会インド、はだしの参加ならず
第2次世界大戦による中断期間を経て、W杯は1950年のブラジル大会で12年ぶりに復活した。戦後復興のシンボルとして、全世界の期待を背負っての第4回大会。舞台は戦禍を免れたサッカー王国ブラジルだったが、出場国の辞退が相次ぎ、開催までは苦難の連続だった。
まず、トルコとスコットランドが背を向けた。スコットランドは英国選手権2位以内なら出場権を獲得できる条件だったが「2位なら出ない」の宣言通り、2位となって辞退。アルゼンチン、チェコスロバキアも欠場。敗戦国のドイツと日本はFIFA(国際サッカー連盟)から脱退したまま復帰していなかった。
辞退国の穴埋めも難航を極めた。スコットランドの代役に指名されたポルトガルが出場を拒否。予選で敗退したフランスは、トルコの辞退でめぐってきたチャンスに当初は出場を承諾していた。しかし、ブラジル有利に偏った本大会の日程に対する抗議が認められず、出場を断念した。大会直前にはインドも、FIFAからはだしでの参加を拒まれて棄権した。
各国のエゴとエゴがぶつかり合い、本大会に出場したのは予定の16カ国に満たない13カ国にとどまった。方式も第2、3回大会のようなトーナメントではなく、1次、決勝ともにリーグ戦で行われた。だが、各組1位が決勝リーグに進出できる1次リーグで4組に振り分けられた国数は4、4、3、2と変則だった。4組のウルグアイはボリビアとの1試合に8−0と圧勝しただけで1次リーグ突破。明らかに公平さを欠いたまま大会は進められた。
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