第2回イタリア大会
リーグ戦なし8強全て欧州勢
34年イタリア大会は、前回優勝国が参加しなかった唯一の大会でもある。ウルグアイが、自国で開催した第1回大会をフランス、ベルギー、ルーマニア、ユーゴスラビアを除く欧州勢がボイコットしたことに反発し出場を辞退。選手のストライキも拍車をかけた。28年に国際サッカー連盟(FIFA)を脱退した「サッカーの母国」イングランドも、参加しなかった。
それでも、前回出場を見合わせた欧州列強22カ国が参加したことで、大会の「質と格」は高まった。さらにウルグアイ大会は首都モンテビデオのみで行われた試合がイタリア大会では全国8会場で行われたことで、より現在のW杯の形に近づいた。
この大会からは予選も導入された。本大会出場は16カ国。エントリーがその数を超えた場合は予選を開くことになっており、33年2月28日の締め切りまでに27カ国が手を挙げた。それ以降も5カ国が参加を決め、計32カ国で予選が行われた。開催国イタリアも予選を免除されず、4-2でギリシャを下して出場権を獲得した。
そして34年5月27日、大会は幕を開けた。ウルグアイ大会では1次リーグを経て決勝トーナメントが行われたのに対して、16カ国によるノックアウト方式が採用された。1回戦ではシード8チームのうち前回準Vのアルゼンチン、ブラジルの南米2強が相次いで敗退する波乱が起こった。結局、2回戦進出=8強は欧州勢で占められた。
そんな中「ムッソリーニのアズーリ」の異名を持つ開催国イタリアは7-1で前回大会4強の米国を粉砕するという、文句なしのスタートを切った。
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