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俊輔声荒げピッチで長友に説教/W杯予選

試合終了後、DF長友(左)を呼び止めるMF中村俊(撮影・蔦林史峰)
試合終了後、DF長友(左)を呼び止めるMF中村俊(撮影・蔦林史峰)

<W杯アジア最終予選:日本0-0オーストラリア>◇11日◇A組◇日産ス

 日本代表MF中村俊輔(30)が異例の「星空説教」を行った。W杯アジア最終予選が行われ、A組2位の日本はホームで首位オーストラリアと0-0で引き分けた。勝ち点1を上積みしたものの、内容に満足できなかった司令塔は、試合終了直後にDF長友佑都(22)を呼び止め、ピッチのど真ん中でプレーについて細かい注文をつけた。W杯本大会で世界を驚かせるというチームの目標のため、あえて厳しい姿勢を同僚に示した。

 6万5671人の視線が集まる中、あえて苦言を呈した。試合終了の笛が響いた瞬間。天を仰ぐ同僚たちを横目に、中村俊はDF長友を呼び止める。「なぜマークがついている大久保に、あえて縦パスを何度も送るんだ! それじゃ取られても当然だ!」。ピッチのど真ん中で、身ぶり手ぶり、足振りもつけて語気を強めた。マン・オブ・ザ・マッチ授賞式のため、呼びに来た協会スタッフの声がさえぎるまで、説教は延々と続いた。

 強敵オーストラリア相手に勝ち点1。しかし、高い目標を持つ司令塔は満足できなかった。「相手の思い通りの展開になってしまった。あと1歩のところまでは攻められたが、その1歩が大きい」。ボール支配率は6割を超え、被シュートわずか3本。それでも勝ち点3をものにできない。06年W杯での惨敗、PK戦にもつれ込んだ07年アジア杯に続き、またしても白星を逃した。

 収穫がなかったわけではない。前半5分には、ゴール前ニアサイドへの低く速いクロスから、FW玉田がポストをかすめるシュートを放った。中村俊も「今回特に強く意識した、小柄な日本人が世界と戦う上で重要な攻め手。形になってよかった」と評価。だがそれで満足しては、チームは成長できない。その思いが、長友への厳しい言葉となってあらわれた。

 「今のサッカーでは、サイドバックもプレーメーカーとして、相手と駆け引きできないとダメ」とピシャリ。前線選手が、無得点を反省するのは当たり前。守備陣も含めた全員が、結果よりも内容に猛省の必要がある。デモンストレーションの意味も込めてのお説教は「いいアドバイスをいただきました」と話す長友だけでなく、周囲にもメッセージとして伝わった。

 MF長谷部は「内容で圧倒していたのに…。監督も悔しいといっていたし、みんなロッカーで悔しがっていた。本当に紙一重だったけど、紙一重が難しい。僕らはもっとやれるはず」と話した。スーパーサブとして後半から投入されたMF大久保も「最後はサイドからの攻撃一辺倒になっていた。こういう時はミドルも必要なのに。攻めていたけど(決定機は)ゼロやね」とシビアにチームを採点した。

 06年W杯ドイツ大会の1次リーグで、残り6分から大逆転負けを喫した因縁の相手に、またしても苦い思いを植えつけられた。「今回の結果で、W杯出場に近づいたかどうかは、全く気にしていない。それよりW杯本大会までに、日本のスタイルを確立させておきたい」と中村俊。越えられない「壁」をいつまでも残しているようでは、岡田監督の掲げる「W杯4強」の目標達成は近づいてこない。【塩畑大輔】

 [2009年2月12日8時42分 紙面から]


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