俊輔批判無視!パス回して回して豪州崩す
パスを回して回して、回し倒せ! 日本代表MF中村俊輔(30)が、11日のW杯最終予選オーストラリア戦(日産ス)に向け“超遅攻作戦”を掲げた。これまで同予選無失点の堅守を誇るライバル相手に、攻め急ぎは禁物だと強調。これまでの日本代表に対する「パスを回しすぎ」の批判を逆手に取って、相手の守備のバランスが崩れるまでパスを回し続けて、決定機をつくる作戦の必要性を訴えた。
いいから回せ! 日本が誇る天才司令塔が、パス回数のリミッター解除を宣言した。6日の練習後。中村俊はオーストラリア戦に向け「パスを回せているんだけど、いい形できないじゃん、という感じになっても、あせらずにパスを回し続けるべき」と言い切った。
とことん回せ-。あたかも世論に逆らうような指令だ。これまで歴代の日本代表は「パスが回っても、ゴールに結びつかない」と批判を受けてきた。中村俊も代表戦のムードについて「短いパスを回しながら、相手の守備網の穴を探すという時に、うまく4、5本パスがつながると、もうラストパスを狙わなきゃという雰囲気になる」と言う。
だがエースは「それでも回せ!」と言う。スタジアムの雰囲気への“察知力”を封印し、むしろKYに徹することを求めた。その理由は、ライバルの高い守備能力にある。06年W杯、07年アジア杯と、宿敵と2度対戦したベテランは「向こうのDFは、大柄で身体能力が高く、読みがいいのでカバー範囲が広い。だからそう簡単にラストパスは通らない」と分析する。
回してこそ、浮かぶ瀬もある。中村俊は「ラストパスのタイミングがないなら、もっとパスを回して、相手が出てくるまで待てばいいだけ」と語気を強めた。誰でも催眠術のように目の前でグルグルとパスを回し続けられれば、集中力のほころびや、強い焦りが生じ、バランスが崩れる。その穴を必殺パスで貫けば、たとえ実力派ぞろいの「エアーズロック」といえど、楽々と破壊できる。
「回せ回せ!」は最終予選を勝ち抜くためだけではない。「オーストラリアとの対戦は、世界に何が通用するか見極めるいい機会」と中村俊。岡田監督が掲げる「W杯4強」という目標達成のためには、強敵相手だからこそ、自分たちのスタイルで押し切る必要がある。「細かいパスを回せるというのは日本の強み。そこはぶれてはいけない」。司令塔の一言を印籠(いんろう)代わりに、岡田ジャパンがひたすら高速パスを回し続ける。【塩畑大輔】
[2009年2月7日8時39分 紙面から]
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