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俊輔よ、2・11豪州戦は時差ボケ直すな!!

 岡田ジャパンがセルティックMF中村俊輔(30)にユニーク指令を出すことが分かった。W杯アジア最終予選の大一番となる2月11日のオーストラリア戦(日産ス、午後7時20分)へ向け、2日前の強行合流となる中村俊に対して、時差対策をあえて行わないように指示する。オーストラリア戦の時間帯はスコットランドでいえば昼で、いつものリーグ戦の時間帯に近い。体に無理を強いず、大黒柱の力を最大限に引き出すのが狙いだ。

 中村俊の力を最大限に発揮させるためのキーワードは「時差ボケのままでいろ」だ。中村俊は7日にスコットランドのカップ戦が入っており、最速でも9日午前9時すぎに成田空港に戻ってくるのが精いっぱい。9時間の時差、体に負担がかかるといわれる西から東への移動となるが、代表スタッフは熟考を重ねてバックアップ体制を用意した。

 ある代表スタッフは「彼だけを特別扱いにするのではないが、もしゆっくりしたいのであれば、俊輔は昼すぎまで寝られるようにスケジュールを立てる」と話した。日本時間の午前中はスコットランドでは夜中。本来休んでいる時間帯に無理をして体を激しく動かしては、肝心の試合時間に疲れてしまう。

 むしろ、午前中はたっぷり体を休め、遅く始動させる。試合時間の午後7時すぎに体のコンディションがピークになるよう、スコットランドでのリズムのままで大一番に備えさせる算段だ。日本帰国時の約12時間の移動航空機内でも、無理に眠らせるのではなく、2~3時間の睡眠にとどめさせる。これも、到着直後に睡魔に襲われないためのちょっとした工夫だ。

 代表スタッフは「俊輔は11日のオーストラリア戦後にすぐにスコットランドに戻り、現地での生活が始まる。無理に日本時間に合わせるのはかえって彼の体調に負担をかける」。練りに練った末の「時差ボケOK調整」。勝つための工夫はピッチ上だけではない。

 [2009年1月24日6時59分 紙面から]


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