南アフリカW杯
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憲剛リーダーの自覚、イエメン戦で復権だ

: 練習で高木（左）、寺田（右）の２人を引き連れランニングするＭＦ中村憲

　ＭＦ中村憲剛（２８＝川崎Ｆ）が０９年日本代表初戦のリーダーとして、そして自らの「復権」をかけイエメン戦に先発する。１９日の公式練習では中盤を組む１９歳の香川と入念にパス交換を繰り返した。「自分は代表に入って長い方。引っ張っていかないといけない」。天皇杯４強組と欧州組が招集を免除され、若手が多く招集された今回こそ、リーダーシップを発揮する舞台だと強く自覚している。

　長短織り交ぜた正確なパスで、国内組の中盤では押しも押されもせぬエース。１５日の鹿屋体大との練習試合でもキャプテンを任された。そんな中村憲の胸の中には、ぬぐいがたい悔しさがある。昨年１１月１３日のシリア戦でフル出場したが、欧州組が合流した同１９日のＷ杯最終予選カタール戦（アウェー）は出番なし。それまで「日本の勝利が一番」とフォア・ザ・チームの精神を貫いてきたが、「選手として本当に悔しかった」と本音を吐露した。

　悔しさを胸に「代表はＪリーグで他を圧倒してほしい」という、岡田監督のメッセージに刺激を受け向上を誓った。同監督が宿舎に張った７つのコンセプトを「見ないで言える」（中村憲）ほど頭にたたき込んだ。「（主力が）帰ってきても、今の気持ちでやらないと生き残れない」。中村憲にとってイエメン戦は、代表での自らの存在をかけた正念場だ。【村上幸将】

　［2009年1月20日8時59分　紙面から］