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俊輔負傷で5日に精密検査、豪州戦に不安

右足の付け根に手を当てながらピッチを退く中村(共同)
右足の付け根に手を当てながらピッチを退く中村(共同)

 【グラスゴー(英国)=アンソニー・マッカスカー通信員】セルティックの日本代表MF中村俊輔(30)が、09年初戦で臀部(でんぶ)と右太もも裏の付け根を痛め、2月11日のW杯予選オーストラリア戦(横浜)に不安を抱えた。3日のダンディーU戦で、FKからチーム2点目をアシスト。ただしリードを守れず、試合はドローに終わった。中村は後半38分にMF水野と途中交代し「(右足の)付け根が痛い」と発言。一夜明けた4日も状況は変わらず、5日に精密検査を受けることになった。

 中村にアクシデントが起きた。2点差を追いつかれた直後の後半33分、相手2選手の間をドリブルで割って入り、強引に進んだ。最後はもつれるようにピッチに押し倒された。臀部と右足太もも裏の付け根に痛みを覚えたが、それでもプレー続行。右CKを蹴り、続けて自陣までボールを追った。同38分に水野と交代する際は右足を引きずり、表情をゆがめながらベンチに下がった。

 中村 右後ろの付け根が痛い。相手を引きずってドリブルしている時に止まろうとしたけど、これで止まってもファウルを取ってもらえないと思って前に行った。それで後ろから押されているのに止まったから、相手の重みもきちゃった。

 悪い流れが、焦りにつながった。ボールが回らず同点とされたことで、自らの個人技で活路を開こうとした。それがフィジカル勝負の相手に格好の餌食となった。寒風が吹き、気温0度。いてつく冬場の硬いピッチも重なった。12月27日のレンジャーズ戦(1-0)を風邪で欠場し、復帰戦となったダンディーU戦で、今度は右足を痛めた。

 一夜明けた4日、中村はクラブハウスでチームドクターの診察を受けた。足を引きずるしぐさこそなかったが、「状態は昨日(3日)と変わらない。明日は念のため(CT)スキャンを撮ってもらう。詳しいことは明日」と話した。

 来月11日にはW杯最終予選最大のライバル、オーストラリア戦を控える。まだ1カ月あるとはいえ、冬場の筋肉系の故障は予想以上に長引く恐れもある。今季は序盤から度重なる故障に泣かされ欧州CLに敗れるなど乗り切れない。新年早々、新たな不安を抱えてしまった。

 [2009年1月5日9時13分 紙面から]


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