俊輔腹決めた「90分? 言われなくても」
左ひざ痛に苦しむMF中村俊輔(30=セルティック)が、19日(日本時間20日未明)のカタール戦に強行出場する。17日にドーハ入りしたばかりで、患部の痛みは消えないが、日本サッカーのため、フル出場を決意。「ドーハの悲劇」で知られる同地で先輩たちの無念を晴らし、日本を4大会連続のW杯本大会に導く土台を完成させる。
中村俊は、腹を決めていた。「90分? 言われなくてもやるよ」。痛めている左ひざを気遣う報道陣に、反論するような強い口調で言い切った。6時間のフライトと調整時間不足、痛み止めの注射を打てない、ひざの奥の痛みだけに、リーグ戦なら休養を選択してもおかしくない状況。しかし日の丸への強い気持ちが、針で刺すようなひざの痛みを忘れさせた。
若いころは、自分の経験を最優先させた。「世界と自分の差が確かめられるから」と、代表戦の出場を楽しみにしていた。しかしベテランになった今、日に日に代表への思いは強くなるばかりだ。「僕が子供のころはラモスさん、カズさん、木村和司さんを見て代表への強い気持ちを教わった。今の子供たちは僕を見ている。それが代表にかける僕の使命です」。今後、何十年、何百年も続くはずの日本サッカーのためなら、自分を犠牲にすることなど、甘んじて受けられる。
ドーハに乗り込む前、カタール情報は分析済みだ。グラスゴーの自宅で、日本から送られたDVDを絶えず流した。「ホームのウズベキスタンで勝てばベストだったけれど、引き分けたわけだし、ここでの負けは痛いから。引き分けでも悪くはないけど、勝ち点3が取れれば大きい」。アウェーのカタール戦は、最終予選前半戦の勝負どころと認識している。
「ドイツ(W杯)では何にもできなかったから。僕のサッカー人生最後のW杯で、何とかしたい」。年齢的にも、今回が最後のW杯と認識している。自分の代で3大会続いたW杯出場を途絶えさせるわけにはいかない。ドーハはあこがれだったラモス、カズらが夢絶たれた地でもある。自分のため、日本のため、因縁の地で「背番号10」が歯を食いしばった。【盧載鎭】
[2008年11月19日8時36分 紙面から]
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