南アフリカW杯
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達也ゴールより守備、最前線からプレス

　９月６日のバーレーン戦以来の代表復帰となった浦和ＦＷ田中達也は、故障をいとわない最前線からの「守備人」になる。６日の練習後、カタールとのアウェー戦へ向けて「しっかり準備をして、１試合にかけたい。けがをしてもしょうがない」と発言。自分のゴールよりもチームの勝利のために、ピッチを全力疾走することを誓った。

　バーレーン戦では「陰のＭＶＰ」と称された。豊富な運動量で前線から激しいプレスをかけ、相手の攻撃を遅らせた。その代償として、右太もも筋膜炎で戦線離脱。浦和では今月３日の天皇杯愛媛戦で、８月２７日東京Ｖ戦以来の先発復帰を果たしたばかりだが、「アウェーなので、まずは失点せずに、チャンスがあれば得点したい」とがむしゃらな動きで最前線をかき回す覚悟でいる。

　決戦の地は９３年にあと１歩でＷ杯出場権を逃したドーハ。当時を振り返り「小さかった時にテレビで見た記憶はあるけど…」と苦笑い。「アウェーの戦いはしないといけないと思うけど、日本らしさをどんどん出していきたい」。激しい守備と、切れ味鋭いドリブルで、田中達が「ドーハの悲劇」の記憶を振り払い、岡田ジャパンをＷ杯出場へと先導する。【浜本卓也】

　［2008年11月7日8時12分　紙面から］