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稲本攻守で輝いた65分/親善試合

前半、クロスに飛び込んだMF稲本だが届かず(撮影・栗山尚久)
前半、クロスに飛び込んだMF稲本だが届かず(撮影・栗山尚久)

<国際親善試合:日本1-1UAE>◇9日◇東北電ス

 岡田ジャパン初陣で、MF稲本潤一(29)が先発し輝きを放った。MF長谷部と組む「ブンデスWボランチ」は、ゴール前で第1の壁となりUAEをはじき返した。また攻撃では縦への強引な飛び込みから、前半38分には思い切りよくシュート。合流から4日で、攻守に切り替えの速い岡田サッカーを忠実にこなし、後半20分に途中交代。「満足いかないけど、70分近くできたのは収穫。楽しかった」と手応えをつかんだ。

 フルハム時代に「タリズマン」(守り神)と呼ばれた体を張った守備に定評があったが、岡田監督も「球際でつぶし、前にボールをこぼしてくれるところが素晴らしい」と絶賛した。攻撃でも長谷部と話し合い、相棒が下がれば力強く前に飛び出した。07年9月11日のスイス戦以来、1年ぶりの代表戦に「つなぐサッカーは久しぶり。裏を突くことを意識した」と日本らしさを楽しみ、02年W杯での売りだった攻めの顔も出てきた。

 9月のバーレーン遠征では、岡田監督から「お互い、つかみ切れていないから使う勇気はない」と言われ、ベンチ外となった。それが試合後には、早くも周囲に注文を出した。「ボールは取れるし、攻守の切り替えも速い。ただもう少しフォローが速ければ。ウズベキスタン戦へいい反省材料となった」。自身3度目のW杯へ、稲本が上々の船出をした。【村上幸将】

 [2008年10月10日7時55分 紙面から]


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