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大分森島初招集、代表の“デカモリシ”へ

 岡田ジャパンにもトリニータ旋風だ。日本サッカー協会は29日、親善試合UAE戦(10月9日・東北電ス)とW杯最終予選ウズベキスタン戦(同15日・埼玉ス)の日本代表26人を発表し、大分からFW森島康仁、DF森重真人(ともに21)の2人が初招集された。ナビスコ杯決勝初進出に続き、リーグ戦でも優勝を争う大分を攻守で引っ張る21歳の「モリ・モリ」コンビが岡田ジャパンのニューパワーとなる。

 ついに日本代表の「デカモリシ」になった。北京五輪代表落選から2カ月半。「びっくりしました。大分に来ていい方向に変われ、A代表に選出されたことをうれしく思います」。186センチの森島が、再びスポットライトの中に戻ってきた。

 7月の期限付き移籍で地獄からはい上がった。昨年のU-20W杯では3試合2得点で決勝トーナメント進出に貢献。U-22日本代表にステップアップし、北京五輪最終予選にも出場したが、今年は所属していたJ2のC大阪で出番が激減。わずか9試合で1得点と結果を残せず、北京五輪代表から漏れた。「本当に何もかも失ってしまった。孤独感を感じていた」。その悪夢を、自ら決断した大分への移籍で吹き払った。

 まったく新しい環境での再スタート。「精神的にすごくきつかったが、サッカーをやれる喜びをかみしめた」。両足首痛で日本代表から遠ざかっていたFW高松に代わってレギュラーに定着すると、8月16日の新潟戦ではJ1初先発初ゴールをマーク。過去2試合しか経験のなかったJ1で一気に才能を開花させた。

 C大阪で一緒だったFW大久保(神戸)からも“アシスト”を受けた。今月上旬に「代表に、お前みたいな選手が必要だ」と電話を受けた。スピードタイプの選手が多い日本代表にあって、186センチのポストプレーは魅力。両足からパワフルなシュートも放つ。「(大久保)嘉人さんのゲキだったと思います」と森島。その大久保と代表で再会できる。「代表でも、大分で求められている守備やヘディング、フィジカルの強さをアピールして結果出したい」。どん底からはい上がったデカモリシが、代表でも存在感を見せつける。

 [2008年9月30日11時11分 紙面から]


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