興梠初招集、反町監督を「見返したい」
「ビッグマウス」鹿島FW興梠慎三(22)が、日本代表に初招集された。日本協会は29日、親善試合UAE戦(10月9日、新潟)W杯最終予選ウズベキスタン戦(15日、埼玉)に向けた招集メンバー26人を発表。北京五輪世代から4人が初めて選ばれ、興梠は大分FW森島とともに「落選組」からのサプライズ選出となった。だが本人は「鹿島で先発で出ていたら、いつか選ばれると思っていた」とまったく驚きもせず、同五輪代表反町監督に対し「見返したい」とも宣言。北京五輪に行けなかった男が、南アフリカへの道を歩き出す。
大物ぶりが言動に表れていた。午後3時からの練習を前にした同2時。昼寝中に強化担当者からA代表選出の一報を受けても「はあ…はあ…そうですか…」と興奮はなかった。驚かなかったのは自負があったから。「鹿島でスタメンで出てたら、いつか選ばれると思っていた」。日本代表は、はるかかなたの夢ではなく、間近な目標だった。
過信ではない。鹿島のレギュラーFWは、日本代表FWに直結することを先輩が示してきた。長谷川、黒崎、柳沢らをはじめ、無名だった鈴木は鹿島で先発に定着し、一気に代表でブレーク。現在MFの野沢も05年にFWで10得点を挙げ、翌06年に初選出された。
興梠には北京五輪代表の「肩書」はないが、今では落選をプラスにとらえている。五輪期間中に定位置を確保し、活躍した時には「将来のことを考えれば、鹿島の方が大事。本当に北京に行かなくてよかった」と言ったこともあった。もちろん心の奥底には五輪を体感したかった思いもある。だから選んでくれなかった反町監督の存在が、大きな力を生み出している。この日も「反町さんを見返したい。(落選当時の)あの悔しさは忘れない」と発言。五輪と同じ年に、A代表で活躍することでの「リベンジ」を目指す。
岡田監督から評価された高速ドリブルは、国際試合で大きな武器だ。「外国人はやりやすい。速さで勝てるんじゃなくて、相手が遅いから」。そしてFWらしく「ゴール」にたどり着くことにこだわる。「五輪みたいに予選だけ出て本番に出られないなら、W杯は本番だけでも出たい」。予選を軽視しているわけではない。五輪落選の過去がそう言わせる。それほどW杯にかける思いは強い。興梠は南アフリカへ向け、スタートラインに立った。【広重竜太郎】
[2008年9月30日8時15分 紙面から]
関連ニュース
※ニュースの日記を書く方法はこちらで紹介しています。
このニュースには全0件の日記があります。
キーワード:
- 興梠慎三
日本代表ニュース
- 西村審判南ア報告会見「目標達成できた」 [17日07:42]
- ドゥンガ監督から日本語で抗議受けました [16日19:36]
- 闘莉王合流ピクシー激励に「やる気出た」 [16日08:42]
- 岡田監督後任「できるだけ早く決めたい」 [16日07:40]
- 日本招致委、森島氏招致アンバサダー就任 [14日08:15]
海外予選ニュース
- 予言タコ、パウル君にスペインユニホーム [23日09:32]
- マラドーナ、協会会長と21日に去就会談 [20日08:49]
- パウル君トレード拒否「売却考えてない」 [17日09:35]
- W杯無得点イングランド代表へスキー退く [16日08:47]
- ベッカム代表意欲「引退考えることない」 [16日08:45]
ソーシャルブックマークへ投稿
ソーシャルブックマークとは