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俊輔妨害はねのけ日本1勝!/W杯予選

前半、MF中村俊はFKでゴールを決め舌を出して喜ぶ(撮影・鹿野芳博)
前半、MF中村俊はFKでゴールを決め舌を出して喜ぶ(撮影・鹿野芳博)

<W杯アジア最終予選:日本3-2バーレーン>◇6日(日本時間7日)◇A組◇バーレーン・マナマ

 【マナマ(バーレーン)】日本代表がエースMF中村俊輔(30)の活躍で、W杯最終予選バーレーン戦に3-2で勝利した。スタンドからレーザービームが浴びせられる妨害行為にあいながらも、前半18分に得意の直接FKで貴重な先制弾。相手の“俊輔殺しシフト”を逆用し、味方がパスを回しやすい状況をつくるなど、試合全体もコントロール。チームに最終予選白星発進をもたらした。ピッチ内外での包囲網をものともしない精神力で、今後も激戦必至のW杯予選を戦う岡田ジャパンを、力強く引っ張る。

 レーザービームには、レーザービームで応戦した。前半18分、ゴール正面やや右寄りからの直接FK。ボールをセットした中村俊の目をめがけて、スタンドから緑色の光線が放たれた。あまりにも悪質な妨害行為。だがエースの集中力は途切れなかった。

 一瞬だけ開いた相手DF陣のカベの穴を、左足キックで貫く。糸を引く直線的な弾道は、黄色い光線のような残像だけをバーレーン守備陣の網膜に残し、ゴールネットに突き刺さった。「審判に言ったら、I know(分かった)と言っていた。でも(レーザーを放ったサポーターは)最後まで頑張っていたね」。怒りをあらわにするよりも、皮肉を込めたコメントで、笑いを誘う余裕もあった。

 宣言どおりの一撃でもあった。試合前日の練習後に「速いボールで、コースを狙う」と明言していた。「芝が長いから、セットしたボールがピッチの上に浮いているような状態。W杯予選球も初めてだし、いつものキックは難しいから」。アレンジを加えたFKで“魔性の左足”が、レーザー同様の速さ、正確さを持つことを証明して見せた。

 レーザービームでも抑えきれない天才司令塔に、バーレーン守備陣はラフプレーで対抗するしかなくなった。古傷が痛む右足首を、スパイクを向けたタックルが何度も襲った。「最後は走れなくなって、代えてもらいたかったけど、3人目の交代が終わってしまってムリだった」と顔をしかめた。頼りの中村俊が運動量を失うと、チーム全体も失速。終盤には10人のバーレーンに立て続けに得点を許し、苦境に陥った。

 試合序盤と終盤で対照的だった戦いぶりは、改めて存在感を際立たせた。シュンスケさえいれば、苦しい試合も何とかなる-。W杯予選初戦で貴重な勝ち点3をチームにもたらしたことで、司令塔に対する日本中の信頼は、これまで以上に高まった。期待とともに重圧をも背負う中村俊だが「最後に失点したことで、負けたみたいに落ち込んでる選手もいたけど、闘莉王なんかは『オレのナイスゴール』っておどけてくれた。そういう気持ちが大事」と前向きな姿勢は変えなかった。

 7日午前にはチームとともにチャーター機で帰国の途に就いた。同乗サポーターの座席ゾーンにおもむき「応援ありがとうございました」とあいさつする一幕も。「次は(相手に対する)ブーイングの中でプレーさせてください」と10月15日ウズベキスタン戦への来場も求めた。レーザー光線の援護射撃はいらない。自ら強い光を放ち、中村俊が日本をW杯本大会に導く。【塩畑大輔】

 [2008年9月8日8時29分 紙面から]


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