機内で俊輔学校、欧州直行せず帰国便同乗
日本代表MF中村俊輔(30)が、1万メートル上空で移動教室を開催する。W杯予選バーレーン戦終了後の7日に、他の欧州組が直接クラブに戻る中、ただ1人国内組とともにチャーター機で帰国することが6日分かった。10時間以上の移動時間を、貴重なコミュニケーションの機会として利用する考え。後輩選手たちに、真剣勝負の場で浮上した問題点・収穫を、時間をおかずに確認させ、今後の戦いへ向けての肥やしにさせる。
中村俊が最高学府ならぬ“最高度学府”の教壇に立つ。バーレーン現地時間7日発のチームチャーター機に同乗。「普段欧州にいるから、なかなかみんなと話すチャンスがないよね。移動中にできるだけ話ができるといい」。ヒマラヤ山脈上空を通過する機内で、後輩選手とひざ突き合わせてサッカーについて語り合うというのだ。
地球半周分のロスもいとわない。MF稲本、松井、長谷部ら他の欧州組は、バーレーンから直接各所属クラブに戻る。もちろん中村俊も、直接グラスゴーに戻れば移動の負担は少ない。だがW杯最終予選初戦という真剣勝負を終えて、反省点や収穫を確認するには、直後にチームメートと同行できる空路10時間は、貴重な時間。8日に日本に到着した後、滞在1日でグラスゴーに戻る強行日程を、あえて選択した。
伝えたいことは山ほどある。バーレーン戦直前の紅白戦後などでも、チームが修正すべき点を、誰よりも多く感じていた。「長谷部は攻め上がりの勢いはある。ただできれば、もっと相手のマークが付きにくい場所に走らないと、体力をムダに消費するだけになる」「阿部ちゃんはDFラインでもきれいにボールをつなごうとするけど、とられてカウンターを食らうこともあった。時には見栄えが悪くても、単純に前に蹴りだすことも大事」。語りだせば、言葉は尽きなかった。
13日のリーグ戦をへて、17日には欧州チャンピオンズリーグ1次リーグ初戦、オールボー戦も控えている。過密日程だが、あせる風はない。「急いで戻っても、セルティックには10日のW杯予選に出る選手が多いから、サテライトの選手しか残っていないしね」。鉄は熱いうちに打て―。シュンスケ教授の熱血講義でW杯予選を乗り切る。【塩畑大輔】
[2008年9月7日9時41分 紙面から]
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