南アフリカW杯
ニュース

Ｗ杯南ア大会で宿泊と移動パックの入場券

　サッカーのＷ杯２０１０年南アフリカ大会では、３大会ぶりに一部の入場券が宿泊先と移動手段とのパックで販売される。このほどヨハネスブルクで開催されたメディア向け説明会では、あらためてその効用などが強調された。

　犯罪発生率が高い南アでサポーターに安全確実に観戦してもらう狙いがまずある。パック販売は各国で別個に扱われ、各国協会の推薦を受けて国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）が認定した旅行代理店が提供する。前回ドイツ大会の組織委会長で、南アでは運営面の相談役を務めるホース・シュミット氏は「宿泊施設不足と公共交通網の不安を考慮し、ツアー会社に門戸を再び開いた」と説明した。

　１９９８年フランス大会では入場券販売を代理店に委託し、空売りやセット予約したホテルのダブルブッキングなど問題が相次いだ。シュミット氏は「ブローカーの介入を防げなかったのが原因」という。今大会は、パック購入希望者も入場券だけはＦＩＦＡか各国協会を通して予約。それから代理店に入場券込みの代金を支払う仕組みだ。

　パック販売される宿泊先と移動手段の計画は組織委が厳しくチェックし、警察当局にも通知される。大会の警備担当責任者は「来訪者の滞在する場所と動き回るルートが把握できるので、安全を守りやすい」と歓迎している。（共同）

　［2008年12月1日21時21分］