仏ドメネク監督、ノルマが…/W杯予選
<W杯欧州予選:オーストリア3-1フランス>◇6日◇7組◇ウィーン
フランスはオーストリアに1-3とまさかの惨敗スタートを切った。3失点はすべてセットプレーから。開幕3戦で勝ち点5のノルマを課されているレイモン・ドメネク監督(56)にとっては、残り2戦を連勝するしかなくなった。欧州王者スペインをはじめ、イングランド、イタリア、ドイツなど強豪は順当に勝ち点3を獲得した。(松本愛香通信員)
芸術の街ウィーンで、フランスが醜態をさらした。美をこよなく愛する者たちにとって、耐え難い惨敗だった。オーストリアのサポーターから浴びせられる皮肉な歓声を背に、誇りを失ったイレブンは肩を落としてピッチを去った。
崩壊の序曲は、ありえない失点シーンから始まった。前半8分、センターサークルやや右から相手にFKを許した。距離にして約40メートルのロングキックは、青い壁をあざ笑うかのようにスペースの空いたゴール前へ。そして、密集を抜けたFWヤンコに楽々と決められた。同43分には、相手FKがDFメクセスに当たって2失点目。後半、1点を返した後には、メクセスが今度はPKを献上。決定的な3点目を奪われた。
ドメネク監督が必死にタクトを振るほど、イレブンは迷走を続けた。下馬評を上回る快進撃で決勝まで進んだ2年前のW杯が、遠い昔のよう。健在なのは報道陣をけむに巻く妄言だけ。試合後も敗因を問われると「私にも意見がある。だが、その印象をはっきりさせるには、ビデオを見直す必要がある」と、ナゾの発言で失笑を買った。
ドメネク監督は「炎上」寸前だ。欧州選手権で1次リーグ敗退を喫した後、協会からは「予選3試合で勝ち点5」というノルマを課された。達成できなければ解任は免れない。すでに後任にウリエ氏、デシャン氏らの名が挙がっている。それが、勝ち点3を計算していた初戦でつまずいた。生き延びるには、10日のセルビア戦、10月のルーマニアに2連勝しかない。「チームは存在し続ける。セルビア戦とルーマニア戦に向け、いい準備をしないといけない」。裁きの日は近づき、指揮官は覚悟を決めたようだった。
[2008年9月8日7時36分 紙面から]
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