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日本勝った!本田が決めた/E組

前半39分、左足で先制ゴールを決めるFW本田。GKハミドゥ
前半39分、左足で先制ゴールを決めるFW本田。GKハミドゥ

<W杯:日本1-0カメルーン>◇1次リーグE組◇14日◇フリーステート

 【ブルームフォンテーン(南アフリカ)】日本が勝った! 本田が決めた! 日本代表のFW本田圭佑(24=CSKAモスクワ)が、日本に歓喜の勝利をもたらした。本職の攻撃的MFではなく、1トップで先発出場。前半39分にMF松井からのクロスをファーサイドで受け、左足で押し込んだ。アフリカの強豪カメルーンを破る値千金の1発。異端児と呼ばれ続けた本田の活躍で、日本が地元開催の02年大会以外のW杯で歴史的な初勝利を挙げた。「W杯4強」を目標にしながら低迷した日本が、本番で好スタートを切った。

 真っ先に、仲間の元へ走っていった。待望の先制弾を挙げた本田は、ゆっくりとした足取りでベンチへ向かった。前半39分。松井の右クロスをファーサイドで待った。中央の大久保がつぶれ役になり、本田の足元へボールが転がってくる。GKの動きを見ながら、一瞬の判断で左足の角度を変えてシュートを放った。ゴールに吸い込まれるのを見届けると、大喜びする控え選手の元へ向かい、もみくちゃにされた。

 本田 (松井の)ボールが良かった。あとは落ち着いて決めるだけでした。最近、そういうシーンを外すことが多かったんですけれど、本番で決められて良かった。(岡田)監督からの指示は点を決めろというシンプルなもの。昨日が(24歳の)誕生日だったので(運を)持っているかな。

 苦しんだ。4月、春が訪れてきたモスクワで、本田は無邪気そうに笑いながら言った。「究極はFWをやりたいよね」。あれから2カ月-。これも何かの巡り合わせなのだろうか。FW岡崎の調子が上がらず、直前合宿地のスイスで、本来は攻撃的MFの本田がFWにコンバートされた。だが最前線で前を向けない。周囲との連係もかみ合わない。期待に応えられず、壁にぶち当たった。

 本田 オレは自分にものすごいプレッシャーをかけている。だからオレの人生なんて、挫折の連続。でも、それを超えなければ自分の目指しているところには到達できない。

 宿舎では自室に閉じこもった。カメルーン戦が近づくにつれ、口数も極端に少なくなっていった。異端児、一匹おおかみ-。そう見られることが多いが、それは本田自身があえて演じている姿だ。自分と向き合い、サッカーと向き合う。「サッカーが嫌になることもある。楽しくなくて、単なる仕事に思えてしまう」。孤独に耐えられなくなりそうになった時、いつも声をかけてくれるのは岡崎や控え選手だった。だから、ゴールを挙げると真っ先にベンチの仲間と喜びを分かち合いたかった。

 歴史的1勝を呼んだ。自国開催だった02年日韓大会を除けば、日本のW杯初勝利。日本に興奮と、歓喜を運んできたのは本田だ。試合終盤には孤高の男が、両手をたたいて、仲間を鼓舞する姿があった。日本のために勝ちたい、この仲間と勝ちたい-。終了の笛を聞くと、長谷部と抱き合い、サポートメンバーとして帯同している香川と抱き合った。みんなと喜びを分かち合いたかった。孤独な男・本田のいちずな思いが、実を結んだ。

 本田 まだ第1歩にすぎない。あと2試合が勝負。いい準備をして次に臨みたい。

 1次リーグ突破へ前進した。「オレは優勝を狙いたい」-。ビッグマウスと言われることもある。だが、大口をたたいた本田が、日本を世界の頂へ導こうとしている。試合後のスタジアム。アフリカの大地へと沈む太陽が本田を祝福するかのように、オレンジ色の幻想的な輝きを照らし出していた。【益子浩一】

 [2010年6月15日9時29分 紙面から]


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